入院2日目|腎生検の日

入院中
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今日は腎生検を受ける日。
これから腎生検を受ける人にとって、私の体験談が少しでも参考になれば嬉しいです。

事前準備

朝6時に起床し、血圧・体温・体重を測定する。
朝食は腎生検を行うため食べられない。
腎生検後は24時間ベットから起き上がることが許されないため、朝9時にシャワーを浴びた。

処置室へ移動

10時過ぎに処置室へ移った。
繰り返しになりますが、腎生検後はベットから起き上がれないため、トイレにも行けなくなる。
そのため、導尿カテーテルをセッティングしていただいた。

尿瓶という選択肢もありましたが、都度、看護師の方にお願いするのが気が引けたため、導尿カテーテルを選択した。

ここは意見が別れるかと思うが、私の場合は尿瓶にすべきだったと後悔した。
というのも、カテーテルをセッティングしてもらった途端、気持ちがとても萎えたのだ。
「萎える」という言葉はこういう時に使うものなのかと実感するぐらい私には合わなかった。

その後、腕に点滴をし、看護師に手伝っていただきながらうつ伏せになる。

集まる医師と看護師

処置室に次々と先生や看護師が集まってくる。
うつ伏せになっているので人数を確認することができないが、先生は2、3人、看護師は3、4人いたと思う。

私の背中にアルコール消毒をしていき、ドラマなどでよく見る緑色のシートを上からかぶせられた。
超音波で腎臓の位置確認を行った上で、針を刺すポイントを先生たちが話し合う。
そして、事前準備が終了する。

腎生検が始まる

「少し痛いですよ」の声に合わせ、麻酔の注射から処置が始まる。
我慢できないほどではないが、たしかに痛かった。

事前に先生と呼吸法の練習をした通り、先生の指示に従い呼吸をする。

「息を吸ってください」
「息を止めてください」

私の息が止まったことを確認し、腎生検用の針が背中に刺さる。
この時は麻酔が効いているため、ほぼ痛みは感じなかった。
腎臓に針が到着したことを超音波画像で確認した後、バチッという音とともに採取が完了し背中から針が抜かれた。

バチッという瞬間は少し体の中が響くような感覚はあったが、痛くはなかった。

この作業は3回繰り返された。

診断に必要な十二分な組織が採取できたことを確認できたようで、「あとは止血して終わりですよ」と先生が声をかけてくれた。
少し緊張もあったので正確な時間は不明だが、最初に針を刺してから10分前後で終了したような気がしました。

麻酔をすることが分かっていたとしても、腎臓に針を刺すといわれると少し寒気がして痛そうなイメージがどうしても払拭できなかった。

しかし、実際にやってみると腎生検自体の痛みはほぼなかった。

これから腎生検を行う予定がある方で、同じような不安を抱えている人がいるのであれば、安心していただいて問題ないであろう。

もとの病室に戻る

止血作業をしていただいてから、看護師の方々にうつ伏せの状態から仰向けにしていただく。
そして、妻が部屋に入ってきた。
しばらくこの部屋に私はいるようだ。

妻の顔を見た途端、緊張の糸がほぐれて気付いたら寝ていた。
後から妻に聞いた話だが、妻と会話をしている最中に突然寝始めたようだ。笑

1時間ほど寝ていたのか分からないが、目が覚める。
ベットの横に昼食が並んであり、妻に手伝ってもらい寝ながら少しだけ食べた。

そして、移動式のベットに寝たまま、もとの病室に移動した。

絶対安静

病室に先生がきて、4時間ぐらいは体を動かさないよう指示をされる。
絶対安静の時間だ。

体を動かしてはいけないと言われると、妙に動かしたくなる。
そして、体とベットが接している部分がどんどんと痛くなってくる。
この時間が本当に辛かった。

4時間経過後、針を刺さなかった方の腎臓の足と背中は少しだったら動かしてもよいと言われた。
私の場合は左の腎臓に針を刺したため、右足と右の背中は少しだけ動かせることになる。
ちなみに、体に負荷のかからない範囲で両手は使ってもいいとのこと。

この状態で、明日の午前中まで我慢しなければならない。
最初の4時間も入れると、おおよそ24時間もの間、このような状態でいなければならないということだ。

この1日がとてもとても長く感じた。
どんどん体が凝り固まり、体が痛くなっていく。
決して、針を刺した場所が痛かったわけではない。

痛くて眠れない。
大量に持参した本を読むこともままならない。

体の痛みが強くなってきたら看護師さんを呼び、右の背中の下に枕を挟んでいただく。
これが、ほんの少しだけ楽になる。
ただ、すぐにこの状態でも痛くなるため、また看護師さんを呼んで枕を外していただき、元の状態に戻してもらう。

多いときはこの作業を1時間おきぐらいにしてもらった。
その時の看護師さんには本当に頭が上がらなくなるぐらい、四六時中サポートしてもらった。

回数は制限があるが、痛み止めを飲んで痛みを和らげることもした。
我慢の限界に達したときは、点滴の中身を変えてもらった。
詳しいことは分からないが、睡眠導入剤や痛み止めの成分が入っていたのではないかと思われる。

点滴の中身を変えてもらった直後、痛みが徐々に和らいでいき眠ることができた。
ただ、2時間ほどすると痛みで目が覚める。

本当に長い夜だった。

この感覚は私の表現力の問題もあり、おそらく文字だけで伝わりにくいと思います。
30分ほどでいいので、布団の上で微動だにしない状況を作っていただければ、おそらく少しはご理解いただけるのではないかと思います。

今思えば、動いてはいけないという状況を変に意識してしまい、必要以上に体に力が入ってしまっていたのではないかと思います。

これから腎生検を受ける予定がある方にアドバイスができるとすれば、もう少し肩の力を抜き、リラックスした状況を作り出せていたら、絶対安静の時間帯をもう少し楽に乗り切れていた気がする。

というのも、痛みが引かないときに深呼吸し、何も考えず頭の中を真っ白にしていたら、少し痛みが和らいで寝れた時間があったからだ。
この方法に気付いたのはかなり後の方であったため、最初の段階からこれができていればと私は後悔している。

また、私の場合はリラックスしようにも尿道カテーテルの違和感がどうしてもぬぐい切れず、体に自然と力が入ってしまう。
そういったこともあり、尿瓶にしておけばよかったと感じている。

尿道カテーテルでまったく違和感を感じない方も多数いるようなので、この辺は個人の考え方によるかと思います。

辛いことばかり書いて申し訳ないですが、腎生検の辛さは事後の絶対安静の時間であると私は考えています。
家にいるときからこの状況を想像し、体の力を抜いてリラックスした状況を作り出す練習をしてほしいと思います。

大丈夫。
時が止まることなんてないので、必ず動いてよい時間が来ますから。
根性のない私が乗り越えられたのだから、皆さんもきっと大丈夫なはずです。

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