私が実際にネフローゼ症候群を発症した当時、この病気についていろいろと調べました。
一般的な病気の情報に加え、実際に闘病している方の体験談がとても参考になりました。
同じ病気に苦しむ誰かのためになればと思い、私の体験談で恐縮ですが以下に記します。
ネフローゼ症候群とは
ネフローゼ症候群とは、大量のたんぱくが尿から漏出し、血液中のたんぱくが減少してしまう病気です。明らかな原因疾患がないものを一次性、原因疾患をもつものは二次性に分類されます。
大量の尿蛋白、低アルブミン血症・低蛋白血症に起因する浮腫、腎機能低下、脂質異常症、凝固線溶系異常、免疫異常症などさまざまな症状を伴います。
ネフローゼ症候群の自覚症状
ネフローゼ症候群の主な症状としては、以下のようなものがあげられます。
・尿のあわだち
・体重の増加
私自身もそうでしたが、「むくみ」と「尿のあわだち」の症状が出ていても、体調が悪く感じることはあまりなかったため、見逃してしまう人もいるようです。
ネフローゼ症候群の診断基準
蛋白尿の数値が3.5 g/日以上が持続し、血清アルブミン値が3.0 g/dL以下の場合にネフローゼ症候群と診断されます。
詳しくは以下をご覧ください。
「ネフローゼ症候群診療ガイドライン2017」より
1.蛋白尿:3.5 g/日以上が持続する
(随時尿において尿蛋白/尿クレアチニン比が 3.5 g/gCr 以上の場合もこれに準ずる)
2.低アルブミン血症:血清アルブミン値3.0 g/dL以下
3.浮腫
4.脂質異常症(高 LDL コレステロール血症)
注
1)上記の尿蛋白量、低アルブミン血症(低蛋白血症)の両所見を認めることが本症候群の診断の必須条件である。
2)浮腫は本症候群の必須条件ではないが,重要な所見である。
3)脂質異常症は本症候群の必須条件ではない。
4)卵円形脂肪体は本症候群の診断の参考となる。
検査入院となるケース
ネフローゼ症候群と診断された場合、検査入院をし腎生検を行うケースが多いようです。
実際に私も腎生検を受けました。
検査入院の期間は病院によりけりかもしれませんが、私の場合は1週間でした。
背中から針状の医療器具を腎臓に刺し、腎臓の組織を一部採取する医療行為を腎生検といいます。
腎生検後は絶対安静が必要となり、入院期間中の多くはベットの上で過ごすこととなります。
採取した腎臓の組織を診断し、腎臓に何が起きているのかを突き止め、その後の治療方法を決定していくために必要といわれています。
詳しくは以下の「腎生検とは?」をご覧ください。
私の体験談も記しています。
難病指定されているネフローゼ症候群
ネフローゼ症候群のうち、一次性ネフローゼ症候群は指定難病とされています。
指定難病としての告示番号は222となります。
詳しくは、以下の難病情報センターのリンクをご参照ください。
難病医療費助成の対象となるケース
重症度分類等と照合し、病状の程度が一定程度以上の場合、難病法によって医療費助成の対象となるケースがあるようです。
詳しくは、以下の難病情報センターのリンクをご参照ください。
指定難病とされていることもあり、治療が長期化することもあり得ます。
医療費の負担が心配な方は、かかりつけの医師にご相談されることをおすすめします。
アレ?と思ったらすぐに病院へ
私の場合、毎年行っている会社の定期健康診断でネフローゼ症候群の疑いがあると伝えられ、再検査を受けて判明しました。
本来であればこの一年前の健康診断も尿蛋白の数値が異常値であったにも関わらず、体調の悪さを感じられなかったため放置をしてしまいました。
その後、「尿のあわだち」やふくらはぎの「むくみ」などの自覚症状もあったのですが、自分だけは大丈夫といった訳の分からない自信が仇となります。
アレ?おかしいのかな?と思ったら、すぐに病院へ行くことをおすすめします。
小児ネフローゼ症候群というのもあり、若くして発症する可能性もある病気です。
なかなか難しいかもしれませんが、自分だけは大丈夫といった過信はやめましょう。
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