人生初となる入院。
まだまだ事の重大さに気付いていない私がいた。
妻の帰宅後
18時になり、夕飯の時間を迎える。
塩分コントロールが必要と聞いていたのでさほど驚きはしなかったが、やはり目の前に配膳された食事を見ると寂しく感じた。
ちなみに本日の夕飯はこんな感じです。
シャワーを使える時間は過ぎていたため、あとは寝るだけ。
家を出る前にシャワーを浴びてきてよかった。
やることがなくなる
時間をつぶせるモノはたくさん持ってきていた。
マンガにビジネス書籍、スマホに大量の動画データなど。
あとは寝るだけなのだが、初めての入院ということもあり、どこかソワソワしながらもワクワクもしていたに違いない。
今思えば不謹慎極まりない。
明日の腎生検に備えて早く寝ればよいものを、マンガを読み続けた。
あっという間に消灯の22時になり、我に返る。
就寝準備
いつものクセで、寝る直前まで歯を磨いていないことに気付く。
間食や食後のデザートなど食べれるわけではないのだから、夕飯をすませたらすぐに歯を磨けばよいものを。
歯を磨こうとベットから降り、室内にある洗面所へ向かう途中、同じ部屋の方とすれ違う。
ここで初めて挨拶をし、この方も腎臓が悪いことを知る。
そして、2日前に腎生検を受けたようだ。
腎生検中よりも、その後の時間がとても辛かった。
針を刺した後が痛くなるんですか?
私の場合は腎生検後、6時間はあおむけの状態から動くことを許されなかったので、それがとても辛かった。その後も、24時間経過するまでは基本的に動いちゃだめだし・・・。。
そんなにも長い間、体を動かさないようなことを経験したことがなかったので少し不安ながら想像していると、
「でもあなたは大丈夫、若いから。」
こういってAさんはニッコリとほほ笑む。
Aさんはおそらく70代。
リウマチも患っているため、普通の人以上に辛かったようだ。
そして、Aさんは私の向かいのベットに帰っていく。
地に足がつく
Aさんと会話が終わり歯を磨こうとするが、どう考えてもこの洗面所で歯を磨いたらシャカシャカうるさいだろうなと気が引けた。
それもそのはず、すでに消灯時間が過ぎており、部屋は真っ暗。
明日からはもっと早めに歯を磨こうと決めた。
歯ブラシを水につけ、歯磨き粉を付けてから廊下に出た。
廊下をゆっくりと歩きながら歯磨きをした。
病室の扉が開いている部屋がいくつもあり、明らかに具合が悪そうな人がたくさんいる。
当然だ。
ここをどこだと思っているのか。
体調の悪い人しか来ない場所だ。
私の不謹慎な考えがここで消え去り、ようやく地に足がつく。
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