入院4日目|不安との葛藤

入院中
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昨夜、ネフローゼ症候群についての理解がまったく足りていないことを自覚した途端、急に不安に陥った。
相談すべき先生が近くにいるにもかかわらず、それを怠っていた自分に腹が立った。

先生へ相談

いつものように朝6時に起床し、血圧・体温・体重を測定して看護師に報告をする。
その際、先生に相談したいことがあることを伝えた。

9時ごろ、先生が病室にきてくれた。
いまの不安な気持ちを伝え、自分が置かれている状況を理解したいと話した。
一般的な話でいいから、ネフローゼ症候群の完治率や再発率、治療期間などの情報を知りたいと。

おそらく、私の焦っている様子を感じたのであろう。

検査結果が出てない段階で先生は無責任なことは言えないとしつつも、実は3日後に腎生検の結果で速報値だけがでることを教えてくれた。
私自身の置かれている症状については、すべての結果が出てからでないと回答はできないが、速報値の状況や一般的なネフローゼ症候群の患者の例でよければ3日後に話をしましょうと言ってくれた。

気持ちだけでも前向きに

結局のところ、私の置かれている状況はあまり分からなかったが、不安をさらけ出したことにより少し心がスッキリした気持ちになれた。

おそらくこれは、ネフローゼ症候群に限った話ではないと思う。
どんな病気であっても同じことが言えるはずだ。

病気のことで不安になったら、無理に強がることはせず、周りの人や医師に相談して自分の気持ちをさらけ出すことも必要だと感じた。
「病は気から」という言葉が当てはまるかは微妙なところだか、気持ちが後ろ向きになってもいいことは何もない。

せめて、気持ちだけでも前向きでいないと。

そう強く感じた。

歩けることの幸せ

今日から病室を出て、このフロア内であればゆっくりと歩いてもよいことになった。
ただし、過度の歩行は禁止されている。

おそらく、気持ちが高まって歩き回ってしまう人が過去にいたのであろう。
私も注意を受けなかったらどうしていたか分からないほど、喜びを感じていた。

いままでは、時にはスマホを見ながらせかせかと歩くような生活を送っていた。
周りの景色や人などを特に気にすることもなく、ただただ無機質に歩いていた。

一歩一歩かみしめながら歩いたことなんて過去一度もない。
歩けることがこんなに幸せなことだとは思わなかった。
ゆっくり歩いてもまったく苦にならない。
目的地に着くのが遅くなってもまったく気にならない。

人が本来持っているであろう心の余裕を取り戻せた気がした。
病気なるということは、失うだけではないことに気が付いた瞬間だ。

会社の上司がお見舞いに

18時の夕飯をすませた後、会社終わりに上司2人がお見舞いに来てくれた。
検査入院なのでお見舞いに来てくれることが心苦しくもあったが、正直嬉しかった。

どうでいよいといったら失礼だが、世間話や会社の話などをしながらとことん笑った。
上司は最近ジムに通うようになったようで、痩せたことを自慢してきた。
すかさず私も、入院してから3kgほど痩せたし!と強がって返すと笑ってくれた。

笑っていると気持ちが楽になる。
これは間違いない。

人と話すのはあまり得意な方ではなかったが、やはり入院前後で心に変化が生じているように思えた。

病気で苦しんでいる人の中に笑顔の大切さを見失っている人がいたら、同じ病室の方でも看護師の方でもいいので、笑いながらたわいもない話をしてほしいと強く思った。

昨夜の不安な気持ちがゼロになったといえば嘘になるが、この日は心穏やかに眠ることができた。

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